電力プロジェクトは国家レベルのプロジェクト。
それを支えるのが丸紅パワーシステムズです。

丸紅パワーシステムズの根幹の事業である「電力EPC事業」とは、顧客が発電所などを建設するにあたり、その設計 (Engineering) から、調達(Procurement)、建設(Construction) に至るまでの、発電所建設一括請負事業を指します。発電所の発注者(施主)である顧客の多くは公営電力会社です。
電力EPC事業に対し、IPP(Independent Power Producer: 独立系発電事業者)事業では、独自に発電所を建設・運営し電力の卸売を行います。丸紅や丸紅グループの他の事業会社が担当しています。

電力EPC事業は、「案件形成」→「入札」→「契約締結」→「契約履行」→「保証」という流れで完結します。「案件形成」から「保証」までには10年以上の年月が費やされることも稀ではありません。

案件形成の段階では、政府や電力会社が将来の電力需要の伸びを予想し、発電、送電、配電の増強あるいは改善を総合的に検討します。新規発電所については、いつ、どのような規模・種類の発電所を建設すべきかを総合的に検討するとともに、立地・燃料・資金手当て・経済性・環境への影響など、多岐にわたっての検証を行います。丸紅パワーシステムズはこの段階から取り組むべき案件の選定を開始します。

公共性が強い電力案件は建設費用が莫大となり、通常その買付は国際競争入札になります。結果的に案件形成における労力が報われないこともありますが、この段階から他社に先行することで差別化を図り、受注確度を高めていきます。

案件によっては、丸紅パワーシステムズの長年の経験と実績、地道な営業活動、および、コンサルティング能力を駆使して、顧客に対して最適な計画を提言し、案件の実現性を高め、受注を目指すケースもあります。

案件形成を経て、顧客は入札を公示します。

入札公示に際して、顧客は詳細な技術仕様書、商務条件などを取りまとめた入札図書を発行し、応札希望企業はこれを購入します。

この入札図書の要求に従って、最適なパートナー(機器メーカー、エンジニアリング会社など)および下請業者を選定します。

入札プロポーザル作成に当たっては、パートナーおよび下請業者と繰り返し詳細な打合せを行い、技術、商務、価格を慎重に精査し、コストパフォーマンスを追求します。

入札価格レベルが重要であるのは当然ですが、それだけでは受注に結び付きません。顧客は応札企業が提出した入札プロポーザルの内容を、様々な角度から総合的に評価・検討します。

応札後、顧客 - 応札企業間で、技術・商務の両面で様々な内容の確認作業が行われ、その都度、迅速な対応が求められます。また、顧客を目の前にした折衝では、入札プロポーザルの詳細にわたって説明が求められます。

顧客が評価報告書を作成し、技術・商務・価格で最も優れた応札企業を選定し、契約交渉に入ります。同時に、最終価格交渉と契約書作成の作業も行います。契約履行中に契約上で不測の事態にならないよう、細心の注意をもって顧客との交渉を行います。

案件形成に始まる長く厳しい道のりを経て、ようやく晴れて契約調印となります。それまでの苦労が報われる時です。その後、契約発効条件が整って契約発効となり、契約履行が始まります。

遅滞なく契約条件に従って契約履行するのが次の仕事、「契約履行業務」です。日本ではプロジェクトチームを立ち上げ、顧客・パートナーなどとの折衝に当たります。また、現地では工事事務所を開設し、当社からはもとより、パートナー・下請業者からもエンジニアを派遣し、現地でも従業員を採用し業務に当たります。

完工までの道のりは、たやすくはありません。工程表に基づき、設計・エンジニアリング・図面承認・製作・調達・出荷・土木据付・試験などをこなし、完工となります。また、現地業務をスムーズに進めるためには、顧客のみならず関係省庁との折衝を通じ許認可取得が必要となります。

昨今の海外プラント建設現場では、様々な国から人と物が集まります。これまで以上に工事現場の運営には配慮が必要です。また、当然のことながら、安全管理面への注意を怠ることはできません。

完工をもって設備は顧客に引き渡されます。契約発効から完工までは、火力発電所建設で通常2〜5年の歳月を要します。プラント案件に携わる者にとっては、契約調印時と同様に、完工の瞬間が最も安堵と達成感を味わえる瞬間であると言えるでしょう。

完工後も、丸紅パワーシステムズの業務は完全には終わりません。一般的に完工引渡後も1〜3年間は保証期間として、発電所を見守っていきます。万一、当社の責任により納入設備に不具合が生じた場合には、責任をもってこれに対処します。

EPC契約とは別に、発電所の運営並びに保守点検を補助する契約や、交換部品の長期供給契約を別途結ぶ場合もあります。

電力EPC事業は規模が大きい半面、綿密なフォローが長年にわたって必要とされます。丸紅パワーシステムズは、社員一人ひとりの地道な努力とチームワークで対応しています。

発電所などの設備が完成した暁には、安定した電力供給・電力システムの強化に貢献し、人々の生活向上に直結します。世界にはまだまだ電力不足の国や地域が数多くあります。丸紅パワーシステムズは自らの専門性を駆使し、今後も豊かな未来と世界の発展に貢献していこうと考えています。